「おいしさ」はお客様とっての好ましい情報が決める
日本における食品はすべて味わいの良いものばかり。
「こんなまずいものなぜ売っているの」と思うシーンは無いのでは無いでしょうか?
生産者から加工メーカーまでおいしさ競争をしている、でも優秀な商品ばかりなので優劣を付け難い状態です。
そのような状況で同じカテゴリー商品で何故売れたり売れなかったりするのでしょう。
「うちの商品はおいしさのになぜ売れないのだろう」という声もよく聞かれます。
その答えは、どこもおいしいものをつくる努力をしていてお客様が口にしただけでは好みの違いはあっても優劣が付けられない、味わいそのものでなくプラスαの要素でお客様は「おいしさ」を決めるのです。
プラスαの要素にはいくつかあり業種によっても多少異なりますが、最も影響するのはその商品がどのようなものであるかを伝えるお客様にとっての「好ましい情報」です。
パッケージ、POP、広告に使うキャッチコピー、文言と言ってもいいでしょう。
具体的事例をいくつか紹介します。
以前高級ブランドおせちでバナエイエビを使っていながら車エビ使用という食品偽装事件がありましたが、「車エビ使用とした方がお客様においしいと思ってもらえる」との下心から起こった事件です。(ちなみに購入者から「エビの味がおかしい」という苦情はありませんでした)
最近スーパーなどに並ぶ苺に糖度表示がありますが、多くのお客様が「糖度の高い苺ほど甘くておいしい」と思って購入してくれるから。(「味が濃い」は通用しない?)
豆腐に「国産大豆使用」と書かれたものがありますが、「輸入大豆でつくった豆腐より国産大豆でつくった豆腐の方がおいしい」と思うお客様が多いから。
お客様は情報で心を動かされ、味わいに大きな差がない商品群の中から特定の自分がおいしいと思った商品を選択します。