食品コンサルティング
新製品・新商品開発・マーケティング・ネット活用
小川マーケティング事務所
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食品の商品コンセプト開発

皆さんは「コンセプト」と聞いてどのような意味にとりますか?
「大辞林」に次のように書かれています。
【コンセプト】①概念 ②意図 構想 テーマ
コンセプトモデル、コンセプトカー、ショップコンセプト、コンセプト居酒屋など「コンセプト」と言う言葉を色々なところで見かけます。
「コンセプトとは創造や行動の基本的な考え、方向性」です。

「商品のコンセプト」いわゆる「商品コンセプト」とは「商品の基本的考え、方向性」のことです。

商品コンセプトはなぜ必要か

商品コンセプトには二つの目的があります。
一つはどのような新商品をつくるかを明確にすること。(社内向け)
もう一つは出来上がった新商品の魅力をお客様に伝えること。(社外向け)

新商品を市場に出すまでには研究開発、原料調達、加工方法の検討、ネーミングの作成、パッケージデザイン、販促物制作、営業活動など多くの部署、スタッフが関わることになります。
この商品開発プロセスにおいて、最初に基本的考え、方向性を明確することでブレが無い魅力的な新商品を生み出す可能性は高くなりますし、各部署の業務効率も向上します。
商品開発段階での商品コンセプトはお客様にに伝えるものではなく、その商品をお客様に買ってもらうためにマーケティングプロセスの各段階(新製品開発、新商品開発、広告・宣伝、販売促進、営業)の施策内容を規定する社内向けのものになります。
商品開発段階での商品コンセプトには美辞麗句は必要なく、社内での情報共有がしやすい言葉やビジュアルで伝える方が効果的です。
新商品が出来上がった段階で、新商品がどのようなものであるか(=商品コンセプト)をお客様に情報発信(広報、宣伝等)しますが、社内向けの商品コンセプトそのままではなくキャッチコピーなどの工夫が必要になります。

食品の商品コンセプトの要素

以下の商品コンセプトの要素は、これまでに食品メーカーを支援させていただいた経験を基に、それらの要素を商品コンセプトに取り込むことで食品の場合の商品の基本的考え方、方向性が明確になるという例として挙げたもので、必須要件ではありません。
皆さんの会社の実情に合わせて要素の追加、削除をされるようにするといいでしょう。

食べるものに不自由の無い今の消費者が食品に求めている価値は、主に「おいしさ」「健康」「美容」「簡便性」「安全」ではないでしょうか。
消費者の価値観の多様化に伴い、すべての消費者に受け入れてもらうことのできる価値は存在しなくなっています。
そこで必要になるのがターゲットを絞り、そのターゲット層が魅力を感じる価値を提供することが必要になるのですが、下記の5つのうちのどれか一つを起点にして進めると価値が見つかりやすくなります。

1.誰が購入し、誰が食べ、飲むのか?(ターゲット)

2.いつ、どこで、食べ、飲むのか?(シーン)

3.その商品はターゲットにとってどんな満足感があるのか?(ベネフィット)

4.既存商品とは異なるどのような価値を提供するのか(商品特性)

5.どこで、どのように売るのか?(販売方法)

そして最後に
自社にそれを製造する資源はあるのか?(実現可能性)

商品コンセプトの開発で一番重要なものが「どのような人に」すなわちターゲットの設定です。
市場調査をしたり、消費者の行動を観察したり、競合他社の商品の売れ行きを見て「このようなニーズがある」「このような価値観がある」「このような潜在意識がある」という基準に加えて、特に食品の場合は飲食シーン(時間、場面など)利用シーン(プレゼント、お土産など)も含めたターゲットを設定します。
逆に研究開発部門で新素材、新加工法が開発された場合は、それらがもたらす価値をどのような人が買ってくれるのかを考えてターゲットを設定します。

多くの人に買ってもらいたいという願望からターゲットを広くすることを考えがちですが、それは特に日本の食品市場では逆効果です。
日本人の付和雷同の行動意識、低価格の食品ゆえの試し買いのしやすさ、市場に発信される食関連の情報の多さなど理由はいろいろ考えられますが、日本ほど新商品が話題になりヒット商品が生まれる国は他にはありません。
設定したターゲットにとって魅力的な価値を持った商品であれば当初はわずかな消費者にしか支持されませんがそれが話題となって広がり瞬く間に広まっていく、それが日本の食品市場の大きな特徴です。

新製品開発、新商品企画開発の方向性が明らかになります。
最初は「こんな商品があったらどうだろう」という初期段階の漠然とした商品コンセプトから始まるのが多いようです。
それを研究開発部門などの関連部署が加わって漠然とした商品コンセプトを元に開発の方向性を確認し具現化して行きます。
製品レベルの具現化の進行に伴って、ターゲットの設定、提供できる価値などの要素を検討して「商品コンセプト」を完成させていきます。

商品が魅力的なものになります。
商品化する際に商品コンセプトを反映させることでネーミング、パッケージ、キャッチコピーが明確で魅力的なもの、お客様の心を動かすものになります。
本来、ネーミング、パッケージ、キャッチコピーは商品コンセプトを反映させたもの、つまり「その商品がどのようなものであるか」を表現したものが理想です。
商品化以降の宣伝、販売促進などを進めるにあたっても、明確な商品コンセプトがないとお客様の心を動かす諸施策は生まれません。

お客様の商品に対する興味、理解を促進します。
商品コンセプトを基にした統一したメッセージが仕入先、お客様に伝わることになりますので商品の存在感、魅力が強化されます。
そのことにより当該商品が話題となり最終的に多くのお客様に買ってもらえるようになります。

このように明確な「商品コンセプト」はとても意味があるものです。

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